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訪問介護計画書の書き方|ケアプランからの落とし込みと、そのまま使える目標のNG例・OK例

サービス提供責任者になって最初につまずくのが、訪問介護計画書です。

ケアプランは手元にある。利用者さんのことも分かってきた。それなのに書き始めると手が止まる。「ケアプランと同じことを書けばいいのか、違うことを書くのか」が分からないからです。

結論から言うと、ケアプランは目的地、訪問介護計画書はそこへの行き方です。この関係が分かると、書く内容が決まります。

ケアプランと訪問介護計画書の関係

ケアプラン(居宅サービス計画)訪問介護計画書
つくる人ケアマネジャーサービス提供責任者
範囲その方の生活全体。他サービスも含む訪問介護の中だけ
書くこと生活の目標と、必要なサービスの種類誰が・いつ・何を・どう行うか
抽象度高い(「自宅で安全に入浴できる」)低い(「浴室内は右側から介助、脱衣は見守り」)

訪問介護計画書がケアプランの目標から外れることはできません。ケアプランに位置づけられていない内容を計画に入れると、そもそも算定できない話になります。逆に、ケアプランをそのまま書き写しただけの計画書も意味がありません。それでは現場のヘルパーが何をすればいいか分からないからです。

書く順番は5ステップ

迷ったらこの順で埋めてください。

  1. ケアプランの長期・短期目標を書き写す … ここは変えない。出発点をそろえる
  2. 訪問介護が担当する部分を切り出す … 他サービスがやることは書かない
  3. それを「訪問介護計画の目標」に言い換える … 期間内に達成できる粒度まで下ろす
  4. 1回の訪問の流れを時間で書く … 到着から退出までの手順
  5. 留意点・禁忌を書く … ここがヘルパーにとって最も価値がある

3番目でつまずく人が多いです。ケアプランの「自宅で安全に生活を続けられる」をそのまま目標に置くと、達成したかどうかを誰も判断できません。3か月で評価できる形まで下ろしてください。

目標の書き方:NG例とOK例

NG:転倒せず安全に生活する
→ 誰が何をするのか分からない。評価もできない

OK:入浴時、浴槽の出入りを一部介助で行い、3か月後には手すりを使って自分でまたげる


NG:清潔を保持する
→ 何をどこまでやるのかが読めない

OK:週2回の入浴介助で洗身の前面はご本人が行い、背部と足元を介助する


NG:本人の意欲を引き出す
→ 気持ちの話は目標にならない

OK:調理時に食材を選んでいただき、週1回はご本人が味付けを行う

コツは主語をご本人にすることです。「介助する」と書くとヘルパーの動作の説明になりますが、「ご本人が◯◯する」と書くと目標になります。

手順は「時間で追える」ように書く

ヘルパーが読んで動けるかどうかが、計画書の実用性を決めます。抽象的な言葉ではなく、順番と時間で書いてください。

時間内容
0〜5分あいさつ、体調確認(発熱・痛み・食事量)、本日の流れを説明
5〜10分浴室・脱衣所の室温調整、湯温確認。着替えの準備
10〜30分入浴介助。脱衣は見守り、洗身は背部と足元のみ介助
30〜40分着衣、水分補給、居室へ誘導
40〜45分浴室の後片づけ、記録、退出のあいさつ

この粒度で書いておくと、代わりに入るヘルパーが同じサービスを提供できます。訪問介護は担当が固定できない前提の仕事です。誰が入っても同じになることが、計画書のいちばんの存在意義だと思っています。

留意点欄がいちばん読まれる

実際にヘルパーが現場で見返すのは、目標欄ではなく留意点です。ここは遠慮せず具体的に書いてください。

  • 禁忌 … 麻痺側、飲み込みの状態、アレルギー、してはいけない介助
  • 家の事情 … 鍵の場所、玄関の開け方、ペットの有無
  • ご本人の傾向 … 「急かされると強く拒否される」「朝は不機嫌なことが多い」
  • ご家族の意向 … 触れてほしくない場所、片づけ方の希望
  • 迷ったときの連絡先 … 誰に、どの順で連絡するか

3番目のような言語化しにくい情報ほど、書いておく価値があります。これが引き継がれないと、新しく入ったヘルパーが同じところでつまずきます。

作成後にやること

  1. ご本人・ご家族に説明し、同意を得る … 交付も必要です
  2. ヘルパー全員に共有する … つくって終わりでは意味がありません
  3. ケアマネジャーへ報告する … 現場で見えたことは計画の見直し材料になります
  4. 期間ごとに評価し、必要なら見直す … ケアプランが変われば当然こちらも変わります

状態が変わったのに計画書が古いまま、という状態を作らない。実地指導で必ず見られる部分でもあります。

よくある質問

Q. ケアプランに書いていないことを頼まれたら
計画に位置づけられていない内容は行えません。断ったうえでケアマネジャーに共有し、計画の見直しにつなげるのがサ責の仕事です。ヘルパーに判断させないでください。

Q. 見直しの頻度は
定期の見直しに加えて、状態が変わったとき、ケアプランが変わったときは都度です。入退院の前後は特に。

Q. 様式は決まっていますか
必須項目は決まっていますが、様式そのものは事業所や自治体で異なります。自分の事業所の様式と、自治体の手引きを必ず確認してください。

まとめ

  • ケアプランは目的地、訪問介護計画書は行き方
  • 目標は主語をご本人にして、3か月で評価できる粒度まで下ろす
  • 手順は時間で追える形に。誰が入っても同じサービスになることが目的
  • 留意点欄がいちばん読まれる。言語化しにくい情報ほど書く
  • つくったら説明・同意・交付・共有まで。状態が変わったら都度見直す

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計画書に割ける時間があるかどうかは、事業所によってまったく違います。サ責が何人いるか、事務作業の時間が勤務時間内に確保されているか。ここが崩れている事業所では、計画書が形だけのものになりがちです。求人票には出てこない部分なので、転職サイトの担当者に事業所の運営体制を確認してもらうと判断しやすくなります。
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